信州木曾のどぶろく巡りと唐沢山荘訪問


      

   

  アンサンブル・レオーネ指揮者・唐沢先生の信州木曾の山荘がリニューアルされたのを機にお伺いすることになり、同時に木曾がど

 ぶろく特区に指定されていて、現地のいくつかの民宿がどぶろくを作っているのを試飲させて頂くために、どぶろく巡りを兼ねて木曾
 
 に行ってきました。

  6月2日(火)朝7時22分に我孫子を発って新宿発特急「あずさ7号」にレオーネのうち12名のメンバーが乗って出かけました。

 2時間50分で塩尻駅に着くと、唐沢先生と「木曾どぶろく研究会」事務局長・上野俊実氏が改札口に出迎えてくれました。唐沢先生の御

 子息、唐沢尚之氏がバスを運転して木曾町へ運んでくれました。上野氏や唐沢先生の説明を聞きながら、漆器の産地で有名な平沢、塗

 櫛で有名な奈良井宿、信濃川と木曽川に分かれる分水嶺のある鳥居峠を通って木曾村に到着しました。

 薮原スキー場旅館「高原荘」(笹川要三氏経営)の大広間で奥様が用意した「ホワイトロマン」という名のどぶろくを味わいましたやや

 辛口の美味しいどぶろくでした。また民宿「りんどう」の奥様も「恋姫」というどぶろくを持って来ておられ、食卓一杯に並べられたおいしい

 旬の料理を食べながら両方のどぶろくを飲み比べました。「恋姫」はやや甘口の、これも美味しいく大変口当たりも良く、楽しめました。

  男声合唱を歌って高原荘を後にし、バスで温泉「四季の湯」に行き、檜をふんだんに使ったきれいな温泉に浸かって旅の疲れを洗い流

 しました。露天風呂にも入りゆったりと温泉を堪能した後、再びバスに乗って民宿「のりえの家」に着きました。ここでも大広間で辛口の

 「黒川郷」、やや甘口の「黒川だより」を味わいました。同時に民宿「ひまわり」の奥様も、どぶろく「三拍子」を持ってこられ、どちらも甲乙

 つけがたい味わいのある酒でした。御馳走も大変美味しくいただきました。この「のりえの家」は現木曽町町長の田中勝己氏の家であり、

 また今年8月20日(木)〜23日(日)に開かれる第35回木曾音楽祭の実行委員長でもあります。木曾音楽祭は第1級の音楽家が演奏

 する有名な音楽祭で唐沢先生のご両親の唐沢久雄氏(元木曽町町長)・美貴ご夫妻の尽力で第1級の音楽祭となった功績が残されてい

 ます。

 「のりえの家」を辞して「代官屋敷」を見学しました。江戸時代の代官の実情をよく理解することができました。屋敷の中に祀られてい

 る稲荷神社には200年前の本物の狐のミイラが祀ってあるのには驚いきました。

 続いて大正年間に建てられたという木曾教育会の建物を訪れました。大正時代の建築とはいえ現代の感覚で言っても非常に近代的な

 デザインで先進的な感覚のする建物でした。現在この建物を取り壊すかどいかの議論が出ているようですが、この素晴らしいデザインの

 建物はぜひ残して欲しいと思いました。ここに島崎藤村の「夜明け前」の書き出し「木曽路はすべて山の中である」の石碑が建っていまし

 た。また土蔵の様式で建てられている「木曾郷土館」には木曾の文化史上重要な資料が高さん保存・展示されていました。

 次にバスで大妻籠の民宿「つたむら屋」を訪れました。旧中仙道の宿場の諸人御宿であった旅籠「つたむらや」を現代に引き継いでい

 る風情のある佇まいでした。昭和63年3月には秋篠宮(礼宮)と川島紀子様が御泊まりになった旅籠でもあります。御主人の伊藤兼彦氏

 は養魚もやっておられ、また農薬を使わない「あいがも農法」も行って、ここで収穫した米や野菜、鮮魚を食卓に並べられるこだわりの宿

 でもあります。また少し離れた山中にある田畑を3匹の犬に守ってもらって猿やイノシシなどの野獣から守ってもらっているという、面白い

 アイディアも伺えました。養魚池にはヤマメやイワナ、信州サーモンなどが飼われており、これをお客様に供するんだそうです。

 ここで「男滝」というどぶろくを賞味しながら夕食を摂りました。辛口の豪快な味のするどぶろくでしたが本当に酒らしい美味しさでした。

 食後はいろりを囲んでご主人の話に耳を傾け山里の雰囲気を味わうことができました。こうして今日は5軒ものどぶろくを味わったことに

 なります。

 唐沢山荘は木曾文化ホールの前を少し上った森の中にありました。中央に大広間があり、薪ストーブがメラメラと燃え、ステレオがFM

 放送を流している静かな佇まいでした。部屋は8畳2間、6畳2間計4部屋あり、10人が泊まってもゆったりできた広い空間の素晴らしい

 山荘でした。ゆっくりとテーブルを囲み、お酒を味わいながら夜が更けるのを忘れて歓談の時を過ごしました。

  翌朝は清々しい森の空気に包まれて朝食、昨日のアンサンブル・レオーネの木曾訪問が市民タイムス木曾版の一面に写真入りで掲載

 されていました。

 8時半に迎えにきていただいた尚之氏が運転するバスで木曾檜の森「赤沢美林」を池田木材且ミ長の池田聡寿氏の案内で見学しまし

 た。檜の森は清々しい雰囲気で、伊勢神宮ほかに納める樹齢数百年の木々が歴史を刻んだたたずまいを見せていました。ご神木として

 あがめられる前で我々も「いざ起て」を歌って奉納しました。

 約1時間の森林浴を行った後で昼食は民宿「さわぐち」で奥様が出して下さったどぶろく「木一」を味わいながらバーベキューの昼食

 を楽しみました。ご主人の沢口禎久氏は「木曾どぶろく研究会」の会長さんでもあります。「木一」は口当たりのいい、いくらでも飲める

 ような美味しいどぶろくでした。女性の口にも十分合いそうなお酒でした。

  こうしてわれわれ一行の旅は終りとなりました。2日間で6種類ものどぶろくを飲ませていただき、ご馳走攻めでした。唐沢山荘も訪問

 し、充実した旅となりました。お土産などを買って、木曾福島駅前から新宿行き高速バス15時40分発に乗り、4時間10分で無事新宿

 駅に帰り着きました。(H.Y記)

 

高原荘のホワイトロマン りんどうの「恋姫」 Ein Projitを歌い大いに飲んだ 高原荘とりんどうの奥さん のりえの家着。田中町長の家。
のりえの家の「黒川郷」 ひまわりの「三拍子」 旧中仙道の大妻籠の宿場 伊藤氏の話を聞く 自宅で採れた新鮮なものばかりの食卓
特にご飯は絶品 囲炉裏を囲んでご主人の話を
聞く
静かな佇まいの唐沢山荘 寛げる広い居間 S氏が贈った絵もあった
和室も広くてきれい 2階の部屋は広々としている 軽トラックも装備 レオーネのメンバーが作った豪華な朝食 パン、牛乳、おかずで食欲はモリモリ
どぶろくの旗をバックに 赤沢森林公園見学 伊勢神宮に奉納される予定の
ご神木の前で
バーベキュ−とすっきりした「木
一」の味で陶然とした

                                                    

                                                                               

  



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